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Guillermo Rizzotto / La Eterna Memoria

ギターケースに貼られた12Kのステッカー、移動の車中でRolf Lislevandの酒豪話で盛り上がり、NEW ZION TRIOでノリノリになって、リハでMassive Attackの曲を教会で鼻唄で弾き語り… 音響系〜古楽〜ダブまで、彼のその音楽への関心の振り幅の広さに驚き、そして彼の奏でる音楽がぐっと僕の近くにやってきた... それらはすべて2013年、倉吉〜姫路〜岡山とギジェル・モリソットの初来日ツアーに帯同したときのぼくの印象的な思い出だ。「すべてのルーツ・ミュージックに興味がある」ギジェは確かそう言っていた。

アルゼンチン・フォルクローレ〜古楽〜北欧トラッド音楽まで、その土地々々から生まれた音楽を、繊細な運指で丹精なギターの音色を届けてくるギジェルモ・リソットの「ソロ・ギターラ」シリーズ三作目。本作はどこかスパニッシュなタッチ、繊細な音響的手法... これまでの2作品とは少し趣きを異にするかもしれなが、僕はこのアルバムを聴くとまっ先に彼が現在活動拠点としているカタルーニャの荒野が立ち現れ、そして彼のギターとあの時共有した音楽たちが繋がっていき、ストンと腑に落ちたのだった。その土地々々の空気をゆっくり吸い込み、ゆっくりと吐き出すように、ギジェルモ・リソットのギターは響いている。


Guillermo Rizzotto - "Comunión"


ギジェルモ·リソット ジャパン·ツアー 2015
「ラ・エテルナ・メモリア」岡山公演 @蔭凉寺

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[日時]6月28日(日)
[時間]開場18:00 開演19:00
[料金]予約3,000円 当日3,500円(全席自由)
[会場]蔭凉寺(いんりょうじ)岡山市北区中央町10-28
          ■会場への直接のお問い合せはご遠慮下さい。
[予約&問:メール予約] moderadomusic(moderadomusic@gmail.com)
          ■日程・お名前・人数・連絡先をご明記のうえお申し込み下さい

電話予約 インパートメント(Tel: 03-5457-3264 平日11:00〜19:00)

[チケット取扱店]
グリーンハウス倉敷店 / グリーンハウス岡山店 / レコード屋 / 城下公会堂 / サウダーヂな夜 / Deco’s Kiechen / Café&Bar Dindi / shuri
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blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 04:23 * - * - * - -

Ulises Conti / Los Griegos creían que las estrellas eran pequeños agujeros por donde los dioses escuchaban a los hombres

スーツに身を包んだ足元から覗く赤い靴下にチャーミングさを覗かせてはいたけれど、眼鏡と長い髭でそのイケメン顔を隠した学者のような彼の風貌にはいささか驚かされた... それが昨年秋に開催した「くらしき南米音楽会」に出演したUlises Contiの来日の第一印象だった。満場のアイビー・スクエア、オルゴール・ミュゼ。演奏直前、星座のような巨大な円盤のついたミュージック・ボックス(オルゴール)"SYMPHONION"に彼がコインを入れた瞬間の、あの静寂はいまでも忘れられない。

Ulisesは所謂アルゼンチン音響派以降の世代の音楽家。2003年の「タコ・ジャケ」"Iluminacione" の静かなる衝撃以来、ソロ・ピアノからオーケストラまで様々な編成でアコースティックやエレクトロカをとりいれたサウンドを駆使し、舞台音楽から映像音楽〜ポップ・ロックまでを多彩な表現で手がけてきた。アルゼンチン的な色彩は薄いけれど、どこか一筋縄にはいかない才能を感じさせる音楽家だ。
 
「星々は神々が人々に耳を傾けたちいさな穴だとギリシャ人は信じていた」なんともロマンテイックな長いタイトルをもつ、
アルファベットが散りばめられた27のちいさな楽曲たちによるUlisesの新作は、ウリセスのピアノをメインに、電子音響やフィールド・レコーディングのレイヤーを加えたアストロ・アンビエント・ピアノの傑作となった。あの日の星座のような円盤がゆっくりと音をつまびいたように、この作品もゆっくりと、ゆっくりと音を刻む。いつか夜の静寂がつつみこむ星空のもと、再び彼の演奏に耳を傾けてみたい。

Release Date: Jun 22th, 2014
Flau Label site: http://www.flau.jp/releases/41.html



Concierto de la Música Sudamericana en Kurashiki / Nov 5th, 2014
 
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 09:20 * - * - * - -

Silvia Iriondo - ANONIMA Tributo a Leda Valladares

シルヴィア・イリオンドの4年振りとなる新作が届きました。前作はメルセデス・ソーサの名作「MUJERES ARGENTINAS(アルヘンティーナの女達)」のカヴァー・アルバムでしたが、本作は2012年に逝去したアルゼンチンのシンガーソングライター、民族音楽研究家・収集家であったフォルクローレの重要人物レダ・バジャダーレスをトリビュートした作品。おおきな慈しみのあるシルヴィアのうたごえに、Federico Arreseygor(piano)、Horacio Hurtado(bass)等がサポート。カルロス・アギーレ&キケ・シネシもゲスト参加。南米のさまざまな土地の、名もなき民衆のなかから生まれ、歌いつがれる"うた"を、レダ・バジャダーレスが紡ぎ、シルヴィア・イリオンドがあたらしい息吹を加え編んでいく。素敵な作品です。ときおり聴こえるこどもたちのうたごえが、そのうたを未来へと繋げていっているよう。 
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 18:00 * - * - * - -

Marco Sanguinetti / 8

スピネッタやRadioheadの曲をカヴァーし、ジャズにロックなリズムやスクラッチを取り入れたサウンドが印象的だった2011年のライヴ・アルバム"EL OTRO "が記憶に残るアルゼンチンのジャズ・ピアニストMarco Sanguinettiの4作目となるアルバム。Jerónimo Carmona(bass)、Fermin Merlo(drums)、Migma(dj)による昨今活動をともにするクァルテットを中心にしたライヴ録音に、ロック系のプロデューサーMariano "Manza" Esainがミックスとプロデュースを施し、ソロやインプロヴィゼーションを排したシンプルなメロディを核にした前作ライヴ・アルバムを踏襲したアグレッシヴな作品。Sanguinettiはダンスや舞台音楽などを手がけ2013年には音楽サイト"El Intruso"によるジャズ批評家投票のベスト・コンポーザーにも選ばれたそう。アルゼンチン的なエッセンスはないけれども、昨今のロック的なイデオムを導入するコンテンポラリー・ジャズのシーンのなかでも充分語られても良い作品ではないでしょうか。

参考:Marco Sanguinetti / EL OTRO - http://moderado.jugem.jp/?eid=156

blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 01:46 * - * - * - -

Quique Sinesi - Hikaru Iwakawa / deseo

ぼくが岩川光の音楽にであったのは2012年の秋、東京の小さなライヴハウスでのことだった。岡山でも馴染み深いピアニスト伊藤 志宏とのデュオ・ライヴ。そこで驚いたのは、たしか楽曲の半分ちかくをエグベウト・ジスモンチ&エルメート・パスコアルの楽曲に割いていたことだった。しかもそれをアルゼンチンの伝統楽器ケーナで事も無げに演奏。南米の伝統的な楽器で、南米を代表する現代の素晴らしい音楽家の楽曲を演奏する日本人。彼は僕の「日本人ケーナ奏者」のステレオタイプなイメージを、その演奏で軽やかにそして心地よく壊してくれた。ひょっとすると彼は南米のケーナ奏者以上に、その楽器による表現をアップ・デートしているのではとさえ思えるほどだった。

その年末、彼は同年5月に念願のカルロス・アギーレとデュオで初来日を果たしたばかりのキケ・シネシとのデュオ公演を成功させた。ぼくは姫路HUMMOCK CAFEで観る機会を得たのだが、キケとのデュオは、これまで
キケと数々の作品を残しているマルチ・リード奏者マルセロ・モギレフスキーとのデュオに、勝るとも劣らない圧巻の演奏だった。

そして今年3月、縁あって彼のトリオによる岡山公演を微力ながらお手伝いすることになった。3人の音楽家が楽器を、その響きを、無邪気にそして限りなく拡張していく… 佐藤芳明(アコーディオン)、林正樹(ピアノ)という3人の強者が繰り出す、ときに繊細で、ときに野趣溢れるエモーショナルな演奏は、終演後の岡山のお客さんの鳴り止まない熱い拍手がその素晴らしさを証明してくれていた。

本作は2012年のキケ・シネシと岩川光のジャパン・ツアーから、その後岩川がブエノス・アイレスに居を移し継続している、お互いの活動と
フレンドシップを通し、満を持して発表されたデュオ・アルバム。そうでなくてはここまで創造性豊かに対等に表現し合った完成度の高い作品は発表できないだろう。キケのみならず、ファン・ファルー、ディノ・サルーシ、ノラ・サルモリア等おおくの名だたるアルゼンチンのミュージシャンたちから岩川光が賞賛され、ラブ・コールを受けるのも、この作品を聴けば頷けるだろう。


blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 04:30 * - * - * - -

Fabian Martin + Pedro Rossi / Circe

以前epsaから発表された作品が記憶にあたらしいギタリスト Pedro Rossi とLucas Nikotianとのピアノ・トリオでも活躍するベーシストFabian Martinによるデュオ・アルバム。オリジナルに加えビル・エヴァンスをはじめとするジャズ系からビートルズまでをカヴァー。

Fabian Martin + Pedro Rossi - 11 Circe soundcloud: https://soundcloud.com/fabian-martin/11-circe
参考: http://moderado.jugem.jp/?eid=106
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 04:43 * - * - * - -

Guillermo Rizzotto ‐ Pablo Giménez / El paso del tiempo

蝉の声、遠雷、入道雲、ガットギターの響きは夏の風景に沁みてきます。 今年記憶にあたらしい岡山公演でも、完全アコースティックによる教会の響きのなかで、すばらしいギター演奏をみせてくれたアルゼンチンのギタリスト、ギジェルモ・リソット。 その際にも会場で販売され、瞬く間に完売してしまったフルート奏者パブロ・ヒメネスとスペイン・カタルーニャの修道院で吹き込んだ09年発表のデュオ・アルバムが、日本盤として正式リリースされました。 古楽からダブまで...ギジェルモと各公演の道中交わした音楽のキャッチボール。ジャンルや国境を越え、彼の伝統的な「響き」への好奇心がパブロ・ヒメネスと美しく、そして静謐に昇華した作品として聴こえてきます。
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 05:12 * - * - * - -

Cecilia Zabala / Violeta

2011年のモデラードなベストにも選出したアルゼンチンの女性SSWのCecilia Zabala。チリのヌエバ・カンシオンの先駆者ビオレータ・パラ楽曲をギター独奏した作品です。ギジェルモ・リソットやイベリアの作曲家のギター独奏など今の僕が嗜好するスペイン語圏のそれらと穏やかに重なっていきます。
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 14:43 * - * - * - -

Tomás Gubitsch / Ítaca ★

19歳でピアソラ楽団に在籍していたというフランス在住アルゼンチン人ギタリストTomás Gubitschの新作。またこれが硬派で格好いい。Tomás Gubitsch(ギター)、JUAN JOSÉ MOSALINIの息子JUANJO MOSALINI(バンドネオン)、Iacob Maciuca(ヴァイオリン)、Gerardo Jerez le Cam(ピアノ)、Éric Chalan (コントラバス)というキンテート。 前作"5"同様、ピアソラ以降のエッジの効いた漢気溢れるサウンドを本作も展開。Gubitschのグシャっとした鉛色のギターの音色とあいまって、重心の低いキンテート・アンサンブルによる音塊が、ドラマチックにザクッと突き刺す。
Tomás Gubitsch hp: http://www.gubitsch.com/
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 15:48 * - * - * - -

Carlos Aguirre / Orillania ★

 Carlos Aguirre。2年前の念願の奇跡の来日公演。はじめてここで告白しますが、東京公演の打ち上げの席で、岡山公演の自作のフライヤーにサインをもらっていた刹那、思わず号泣してしまいました。あのときの彼の優しい眼差しを今でも忘れることはできません。その彼のサインは、ぼくにとって、地方のレコード屋のしがない店員が、それまで10年近く彼の来日公演を思い描きながら、彼等の作品を少しずつ紹介し続けたことへの感謝状のように思えました。そして彼の音楽を通して、多くの人たちに出会うことができたことは、いまでも財産だと思っています。
「音楽は人と人との出会いの可能性をひろげるもの」彼はそう言いました。
来日時、彼は新作の準備があることを教えてくれました。それはグルーポ名義ではなく本人名義で、Mono Fontanaをはじめとする多くのゲストを迎えたアルバムになると。
そしてようやく、一年あまり(パラナ時間:笑)の歳月をかけカルロス・アギーレの4年ぶりとなる待望の新作が僕等の手元に届きました。

本作はこれまでの彼の作品のなかでも、汎南米的で、フュージョン感に溢れた、カラフルな作品。GRUPOでのあの素晴らしいアンサンブルに加え、南米各国の多彩なゲストが彼の音楽表現をさらに広げくれています。
Mono Fontanaがピアノで参加したアギーレらしい憂いのある冒頭曲(1)。サルサ風味に楽しげなスキャットまで聴かせてくれる(4)。アカ・セカ・トリオのJuan QuinteroJorge Fandermoleがヴォーカルで参加したすでに名曲といっていい(5)。ブラジルの女性ヴーカリストMônica Salmasoと盟友Quique Sinesiが参加した穏やかな佳曲(6)。Sebastián Macchiのピアノとアギーレのアコーディオンとのデュオ小曲(7)。Francesca Ancarolaのヴォーカルが見事にマッチング本領発揮した(8)。Hugo Fsttorusoがヴォーカル&キーボードで参加、カンドンベのリズムにのったフュージョン曲(9)。アギーレとのデュオによる2曲(3)と(11)、そして(10)で出色の存在感を放つ注目のフルート奏者Luis barbiero。アルゼンチンを代表する名ギタリストLuis Salinasが参加した(13)。聴き所満載、アギーレはじめゲスト陣によるシンセ遣いSE、その細部にまで、耳を傾けて欲しい作品です。
アギーレの音楽観を毎回素敵なアートワークで届けてくれるPamela Villarrazaによるジャケット画も「地球の裏側にいるきみとぼくは音楽でつながっているよ」とでもいっているかのよう。

01 El hombre que mira el mar (Carlos Aguirre)
02 Casamiento de negros (Popular Chilena – Anonimo / Violeta Parra)
03 Preparativos del viaje de la ratita Amelia a casa de su tía Clelia (Carlos Aguirre)
04 Náufrago en la orilla (Carlos Aguirre / Walter Heinze)
05 El diminuto Juan (Carlos Aguirre / Jorge Fandermole)
06 Con los primeros pájaros de la mañana (Carlos Aguirre)
07 Rezo (Carlos Aguirre)
08 El hechizo de tu nombre (Carlos Aguirre / Livia Vives)
09 Puerto (Carlos Aguirre)
10 Peces de luz (Carlos Aguirre / Livia Vives)
11 Caracol (Carlos Aguirre)
12 Pueblos tristes (Otilio Galindez)
13 Compadres candomberos (Carlos Aguirre)

14 Con los primeros pájaros de la mañana (Carlos Aguirre) – Bonus track

そして、今年も春が来るのですね。
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 08:40 * - * - * - -
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