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Own Records: Federico Durand, good night & good morning, talons’ ★

最近僕等の周りで、ヒソカに盛り上がっているルクセンブルグのレーベルOwn Records。フォーク系からエレクトロニカにいたるふり幅の丁度いい具合が、フォーク系からエクスペリメンタル系の音楽ファンのココロを捕らえているようです。

すべてというわけではないかもしれませんが、マスタリングを12K, LINE等エクスペリメンタル系レーベルを主催しているTaylor Deupree が担当しているのもミソですね。
エッジの効いたことをやっている人が、ポップな仕事をすると、なかなか良い仕事をします。また彼のマスタリングがレーベル・カラーともいえる統一感のある音をつくりだしているような気がします。

最近はなんでも自分でできてしまいますが、ブルーノートにはルディ・ヴァン・ゲルダーが、ECMにはヤン・エリック・コングスハウスがいるように、録音やマスタリングにこういった人を登用することって、レーベルにはとっても重要な気がします。

Taylor Deupree hp: http://www.taylordeupree.com/

さて、今年発売されたOwn Recordsの作品で、気になった3作品を紹介します。

Federico Durand / El Éxtasis De Las Flores Pequeñas (ownrec56)
昨年spekkというレーベルからデヴューし、瞬く間に注目集めているというアルゼンチンのサウンド・アーティスト、Federico Durandの作品です。南アルゼンチンで過ごした子供の頃の風景をサウンドにしたという本作は、ブエノスアイレスで録音されたフィールド・レコーディングとエレクトロニカ、そしてメランコリックなピアノとギターのメロディーが、穏やかに絡みあい、その心象風景を描き出したエクスペリメンタル〜アンビエントなアルバム。「懐かしい想いで」をサウンドにすると、なんだか甘くなったりしそうですが、フィールドレコーディングが楽器を飲み込むほどの、この絶妙なバランス感覚が、それを中和(むしろちょいピリ辛)にさせています。マスタリングはもちろんTaylor Deupree。
Federico Durand myspace: www.myspace.com/federicodurand

good night & good morning / good night & good morning (ownrec54)
アメリカはイリノイ出身の2人組による09年作品をリイシューした本作は、30分弱、全5曲。ヴォーカル&ギターをメインに、キーボード、ヴィヴラフォン等を加えた、シンプルながら空気感を大切にしたアルバムです。ささやくようなヴォーカルと全体的に漂うような温度の低い音響空間。ヴィヴラフォンがそれらにとても効果的に使われています。
good night & good morning myspace: http://www.myspace.com/gnagm

talons’ / song for boats(ownrec55)
シカゴのミュージシャンでおなじくOwn Recordsからアルバムを発表しているTROUBLE BOOKSというバンドの Mike Tolanを中心とした別バンド。本作は映画『The Next Day』からヒントを得てつくられたそうです。優しくよりそうような、スローで落着いた余白の効いたフォーク・サウンドです。

talons’ myspace:  http://www.myspace.com/choderomeo
blancocielo * 音楽:レーベル * 12:05 * - * - * - -

sonic pieces

久しぶりに新しい音楽に触れる機会をえて、とても気になっているレーベルがいくつかあるのですが、僕が紹介するひとたちのなかで、好評なのがsonic piecesというドイツのレーベルです。

リリースされているアルバムは現在わずか7タイトル。
ジャケットもシンプルでいて印刷紙や布などの素材にこだわったもので、ハンドメイドだそうです。実際400枚とか500枚とか限定ものが多く、入手が難しくなるのが残念なところです。"beautiful music in beautiful packaging"がモットーのようです。

初めて知ったのはピーター・ブロデリックのお姉さんHEATHER WOODS BRODERIKが録音して周ったという"PORTLAND STORIES"(005)というアメリカはポートランドのミュージシャンのコンピレーションでした。ミュージシャン宅の玄関先などで録音したという素朴な「うたモノ」なのですが、これがとても地味深く、購入当時は冬だったのですが、とても温かい気持ちになりました。ピーター・ブロデリックをはじめとするポートランドものに興味が沸いたのもこのアルバムがきっかけです。

Nils Frahm"wintermusik"(004)は、とても静かでセンチメンタル。クラシカルなピアノを中心とした、全3曲の収録時間も短いアルバムなのですが、お店のスタッフに気に入ってもらい、それがお客さんにも伝わって…といった具合に、タイトルとは違い季節は春でしたがとても評判になりました。
現在はERASED TAPESからのものしか入手できないのですが、内容もとてもいいのでオススメです。


最近リリースされたDustin O'halloranの"vorleben"もNils Frahmに通じる(Nils Frahmの『the bells』のリリース・パーティーでのライヴ音源だそう)素敵なピアノ・ソロ・ライヴ・アルバムです。録音場所のドイツはベルリンの教会の独特な残響音と、観客の咳払いまでもが静けさを演出しているよう。
こちらのアルバムも再入荷もありましたがあっという間になくなってしまいました。


sonic pieces HP

heather woods broderick myspace

Nils Frahm myspace

Dustin O'halloran myspace

sonic piecesリリース・タイトル
007 dustin o'halloran - vorleben 
006 greg haines - until the point of hushed support
005 portland stories - a collection of nine songs 
produced and compiled by heather woods broderick
004 nils frahm - wintermusik
003 konntinent / adam flynn - if i could buy a map of hope... 
002 library tapes / nils frahm - live at nbi 
001 library tapes / nils frahm - promo
blancocielo * 音楽:レーベル * 03:05 * comments(0) * trackbacks(0) * - -
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