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Liliana Herrero リリアナ・エレーロ

メルセデス・ソーサの後継者といわれるアルゼンチンの女性シンガー、Liliana Herrero リリアーナ・エレーロ

1948年生まれだから現在62歳と結構な年齢ですが、僕のなかではビョークやUAなんかを引き合いに出してもいいと思っているほどの人物。ハスキーでエモーショナル。圧倒的なその歌声で深みのあるフォルクローレからエモーショナルなロック〜ポップまで。もうこれぐらいの歳にになると、日本なんかだと守りにはいってしまう年代だとおもうのですが、この前衛的で知的なパワー、エネルギーはいったいどこからでてくるのでしょうか!ブラジルでもカエターノやトン・ゼなど常に前衛的な志向をもったミュージシャンが多いですが、ホント頭が下がります。

はじめて知ったのはおそらく2003年の"Confesión del viento"(EPSA)だとおもいます。ジャケット・ワークがすばらしいので、気になって聴いてみたクチです。2005年には国内盤も発売され、邦題が「風の告白」というタイトルがつけられていますが、ジャケットには風にのって小さな文字が舞うかのごとくあしらわれています。内容はユパンキやクチなどフォルクローレの名曲からホルヘ・ファンデルモーレの曲などを独特のアレンジのもと歌っています。フィト・パエスがプロデュースに名を連ねているところからも、程よいロック的なアプローチが功を奏しています。


2000年発表のLiliana Herrero y Juan Falú名義のアルバム"Leguizamón - Castilla"(EPSA)。この渋いジャケットがこの作品のすべてを物語っています。キケ・シネシの新作で取り上げた作詞・作曲家グスタボ“クチ”レギサモンと詩人マヌエル・カスティージャのフォルクローレの佳曲を名ギタリスト、ファン・ファルーと紡ぎあげた豊潤で激渋なデユオ・アルバム。"Confesión del viento(EPSA)"とは違った、リリアーナとファン・ファルーの歌と演奏の醍醐味を味わえます。


そしてLiliana Herrero Y Juan Falu名義第2弾となる2004年発表のアルバム"Falú / Dávalos"(EPSA)ファン・ファルーの叔父にあたる名ギタリスト、エドゥアルド・ファルーと詩人ハイメ・ダバロスの曲を演奏しています。2000年作同様、やはり深みのある演奏。
しかしこのデュオのepsa盤のジャケット・ワークは素晴らしいですね。


フォルクローレというと「コンドルは飛んでいく」的な一元的イメージしかもっていなかったのですが、こんなに豊穣で人間味に溢れ心打つものだとは。お恥ずかしい話、後になってメルセデス・ソーサ、アタワルパ・ユパンキ等、日本でもお馴染みのフォルクローレの大歌手を知ったのでした。

"Litoral" (EPSA 2005年)
リトラル地方及びラプラタ川流域をテーマにした2枚組による大作(日本盤は1枚) 。Mariano Cantero(Aca Seca), Arismar do Espírito Santo, Fernando Cabrera, Fito Páez, Hugo Fattoruso, Raúl Barboza, Rubén Rada, Carlos Aguirre等アルゼンチン、ウルグアイ、ブラジルと国境を越えた参加メンバー。このアルバムをひっさげて2006年来日!奇跡の来岡!!


"Igual a mi corazón" (SONY-BMG 2008年)
アカ・セカ・トリオのパーカッショニスト、マリオ・カンテーロとギタリスト、マティアス・アリアス。この若い二人を基本メンバーに、共同プロデュースにエルネスト・スナヘールを迎えた本作。2006年の来日公演で帯同していたマリオとマティアスが新作に関わっていたというだけで、来岡公演をみた僕には感慨深い一枚。またそれ以上に若い世代の才能あるミュージシャンを迎えて、「伝統と革新」をし続ける姿勢に打たれます。というかカッコよすぎます!


"LILIANA HERRERO/CATALOGO 1987-2007"(EPSA 2009年)
そして昨年20年間に発表された7作品(ファン・ファルーとの共作2作はのぞく)とライヴDVDを集めたBOXが登場!リマスターされ、ジャケはデジパック装となっております。なかなか素敵なパッケージング。さすがEPSA。というかリリアーナのクリエイティヴィリティの賜物でしょうね。



リリアーナ・エレーロHP
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 02:47 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

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