Avishai Cohen / Seven Seas
2011.12.23 Friday
今年の秋、東京に行った際にお世話になったBar Musicで流れていて店長の中村さんに「これなんですか?」と思わず訊いたアルバムです。
Avishai Cohen というと00年代から頭角を現してきたイスラエル出身のコンテンポラリー・ジャズ系ベーシストとしての印象があるだけで、アルバムを購入するまでに至ったことはなかったのですが、この作品、なんだか一皮剥けた気がします。
この高揚感とともに胸のすくようなサウンドは、ジャズという括りだけでは捉えきれないものがあります。なんだかぼくにはジャズ〜ワールドミュージックを越え10年代のロックのようにも聴こえてきます。
ピアノ、パーカッション、ウード、さらにはヴォーカル(ヘブライ語?)を自国のミュージシャンで固め、そのルーツ・ミュージックを意識しつつも、コンテンポラリーなモードを損なっていません。また北欧系ミュージシャンによるブラス・アンサンブルが独特のコントラストをみせているのもいいですね。民族音楽をとりいれると良かれ悪しかれ土臭くなりがちですが、このあたりのバランス感覚がとてもいい。幅広い層に聴いてほしいアルバムです。
同じベーシストのOmar Avitalや本作にも参加のShai Maestro等イスラエル系のジャズ・ミュージシャン、やはり目が離せないですね。