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SAMI ABADI / ESCUELA DE VUELVO PARA ANFIBIOS ★

エレクトロニクスとヴァイオリンを使ってエクスペリメンタルな音楽制作をしているSAMI ABADIの2006年の傑作。
ジャケット同様ほんと不思議なアルバムです。僕はなんて言っていいかわからないかったので『深海系』という言葉で当時お客さんを当惑させながら売っていました(笑)。「両生類の飛行学校」ってタイトルのようです。
太古の音の記憶というかなんというか。民族音楽やアンビエント〜エレクトロニカ等をハードディスクのなかで撹拌させて生れた、白昼夢のような音の万華鏡。

SAMI ABADI Official
http://www.samiabadi.com.ar/
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 04:40 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

Gabriel Rivano ガブリエル・リヴァーノ

タンゴにはまったく明るくないのですが、バンドネオン奏者で気になるひとが二人います。一人はECMから素晴らしい作品を発表しているディノ・サルーシ。そしてもうひとりが今回紹介するガブリエル・リヴァーノです。

どちらにもバンドネオン=タンゴという図式だけではあてはまらない南米大陸の豊穣な音楽の一端を垣間見させてくれます。けれどガブリエル・リヴァーノ、巨匠であるディノ・サルーシとくらべて、日本ではバンドネオン奏者か愛好家の方ぐらいしか知名度がないんじゃないでしょうか。
タンゴの作品はもちろんあるのですが、バッハからビートルズまで、バンドネオンでアプローチしているところが、気になるところなのですが、結構あたりはずれが多いようにみうけられます。なのでぼくのお気に入りは以下の2作品です。

僕が最初に知ったアルバムは2000年に発表された"Porto Segro"という作品。ブラジル音楽を取り入れたサウンド・アンサンブル。後半はエグベルト・ジスモンチの曲をバンドネオンで独奏しています。とてもライトなサウンドで「カラッと」しています。この感触はアグスティン・ペレイラ・ルセーナのアルバム"Acuerdos"の感触にすごい似ている。似ているといえば日本のAcoustic Dub Messengersというインストバンドにも編成のせいか近いものを感じて、以前メンバーの方に訊いてみたのですが、もちろん知りませんでした(笑)。

そしてもう一枚は2007年に発表された"Luna y Misterio" ★。
このブログでも何度もプッシュしているキケ・シネシが参加しています。
バンドネオン、ギター、ヴァイオリンの三重奏。
一曲目が前出"Porto Segro"の雰囲気に似た、おおらかな曲からはじまり、タンゴ、ブラジル、ミュゼット風からミステリアスな曲までヴァラエティー豊かなモチーフを演奏しています。スタジオ録音というよりホームレコーディングのような録音が、妙な生々しさを出しています。

Gabriel Rivano Official
http://www.gabrielrivano.com.ar/

blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 03:31 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

Alejandro Franov en piano / melodia アレハンドロ・フラノフ ★

所謂「アルゼンチン音響派」の天才マルチ・ミュージシャン。アレハンドロ・フラノフが2005年に発表したとても静謐なピアノ・ソロ・アルバムです。タイトルどおりメロディアスな佳曲がならび、とてもアンビエントな独特の音空間で、深い夜によく馴染みます。
アレハンドロ・フラノフというとなんだか「色んな楽器を駆使した一癖あるサウンド」という勝手なイメージが強いのですが、このアルバムはピアノ・ソロということもあって、ちょっと意外な一面をみせてくれます。それでけに彼の懐の深さを思い知らされることになるとおもいます。

ちょっと強引にたとえるならば、ジャズ・サックスのジョン・コルトレーンがバラードをやった感じ(笑)。混沌としたなかから生まれる静寂というか慈愛というか、そんなところがどこか通じるような気がするのは、ほんと僕だけですね(笑)。
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 06:46 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

sonic pieces

久しぶりに新しい音楽に触れる機会をえて、とても気になっているレーベルがいくつかあるのですが、僕が紹介するひとたちのなかで、好評なのがsonic piecesというドイツのレーベルです。

リリースされているアルバムは現在わずか7タイトル。
ジャケットもシンプルでいて印刷紙や布などの素材にこだわったもので、ハンドメイドだそうです。実際400枚とか500枚とか限定ものが多く、入手が難しくなるのが残念なところです。"beautiful music in beautiful packaging"がモットーのようです。

初めて知ったのはピーター・ブロデリックのお姉さんHEATHER WOODS BRODERIKが録音して周ったという"PORTLAND STORIES"(005)というアメリカはポートランドのミュージシャンのコンピレーションでした。ミュージシャン宅の玄関先などで録音したという素朴な「うたモノ」なのですが、これがとても地味深く、購入当時は冬だったのですが、とても温かい気持ちになりました。ピーター・ブロデリックをはじめとするポートランドものに興味が沸いたのもこのアルバムがきっかけです。

Nils Frahm"wintermusik"(004)は、とても静かでセンチメンタル。クラシカルなピアノを中心とした、全3曲の収録時間も短いアルバムなのですが、お店のスタッフに気に入ってもらい、それがお客さんにも伝わって…といった具合に、タイトルとは違い季節は春でしたがとても評判になりました。
現在はERASED TAPESからのものしか入手できないのですが、内容もとてもいいのでオススメです。


最近リリースされたDustin O'halloranの"vorleben"もNils Frahmに通じる(Nils Frahmの『the bells』のリリース・パーティーでのライヴ音源だそう)素敵なピアノ・ソロ・ライヴ・アルバムです。録音場所のドイツはベルリンの教会の独特な残響音と、観客の咳払いまでもが静けさを演出しているよう。
こちらのアルバムも再入荷もありましたがあっという間になくなってしまいました。


sonic pieces HP

heather woods broderick myspace

Nils Frahm myspace

Dustin O'halloran myspace

sonic piecesリリース・タイトル
007 dustin o'halloran - vorleben 
006 greg haines - until the point of hushed support
005 portland stories - a collection of nine songs 
produced and compiled by heather woods broderick
004 nils frahm - wintermusik
003 konntinent / adam flynn - if i could buy a map of hope... 
002 library tapes / nils frahm - live at nbi 
001 library tapes / nils frahm - promo
blancocielo * 音楽:レーベル * 03:05 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

NEBBIA・FRANOV・SINESI・INGARAMO / UN CAMINO DE SABIDURIA ★

モノ・フォンタナ〜カルロス・アギーレとか好きな人には是非聴いてみてほしいアルバムです。
このアルバム、DISC TRANSの諸先輩スタッフが結構押していたアルバムで、僕は多分モノ・フォンタナやカルロス・アギーレを知ったあとに教えてもらったと記憶しています。
リリースは96年。収録ミュージシャンはリト・ネビア、セサール・フラノフ、キケ・シネシ、インガラモ兄弟。
ファン・カルロス・ラコーラによる同タイトルの著書からインスピレーションを受けてつくられたコンピレーションだそうです。レーベルは当時モノ・フォンタナの"Ciruelo"やキケ・シネシ"CIELO ABIERTO"のアルバムを発表していた、リト・ネビア主宰のMELOPEA DISCOS

シンセ&ピアノ・メインの曲とキケのギター曲などを織り交ぜたフュージョン的?内容。
そのシンセ使いや、センチメンタルなメロディーが、どこかモノ・フォンタナやアギーレに通じるものがあります。
でもヘタをするとこのあたりのシンセの音色はニューエイジ〜ヒーリング的に聴こえてしまいますね(笑)。前にも書きましたが当時、アギーレなどの絶妙な「シンセ使い」が当時フォルクローレも知らない僕にとっては、その辺りのジャンルと同じように捉われてしまうのが嫌で苦労しました。でもなにか違うんですよね。アルゼンチン人のシンセ使い(笑)。壮大な音と空間を縫うような音...プログレ的というかなんというか、癖になります。
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 03:23 * comments(2) * trackbacks(0) * - -

MARIO GUSSO / COMO DIBUJO DEL AGUA マリオ・グッソ ★

シルビア・イリオンド、マリアナ・バラフ、ウィリー・ゴンサレスらのパーカッション&ドラムを務めてきたというマリオ・グッソの初のソロ・アルバム。

大名盤Luz de AguaのピアニストSebastian Macchiセバスチャン・マッチ、近年はファン・ファルー等との共演盤やソロ・アルバムなどで注目の6弦ベーシストWilly Gonzalezウィリー・ゴンザレス、スピネッタ・トリビュートなどで何かと気になるハーモニカ奏者Franco Licoaniフランコ・ルシアーニ、デュオ名義のアルバムを発表しているMARIA ELIA-DIEGO PENELASマリア・エリア-ディエゴ・ペネラス等が参加。

ジャズ〜フォルクローレ〜フラメンコ〜アルゼンチン・ポップetc.
骨太なものから、軽やかなものまで、インストゥルメンタル曲とヴォーカル曲をバランスよく配置した、ふり幅の広いサウンドです。

このアルバム、一聴するととっつきにくいかもしれませんが、
何度か聴いて行くうちに惹きこまれていく...そんなアルバムではないでしょうか。

MARIO GUSSO myspase

blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 02:38 * comments(1) * trackbacks(0) * - -

「ラテン禁ジ手ナシ」

 もう何年も前からなので、いつから担当したのか覚えていないのですが、岡山のコミュニティ・エフエムのレディオモモエフエムくらしきにて放送されている音楽番組を担当させていただいております。

番組名は『サウンド・オブ・ラテン・アメリカ』
タンゴ、サルサ、ブラジル、時にフラメンコと、各週担当でその月の第4週目の「ラテン禁ジ手ナシ」という回です。

「禁ジ手ナシ」ということでラテン以外の音楽もたまにかけたりするのですが、ほとんど南米〜スペインものが多いです。とくにアルゼンチン・コンテンポラリー・フォルクローレものはいいものが入荷すれば必ずかけてます。

何年たっても「え〜。え〜。」という口癖は抜けず、喋りは上手くないので、なるだけ音楽中心で進行しています。

さて、本日もその収録だった訳ですが、長い事その番組の選曲リストを公開していないので、この場を借りて公開しようかと思いたちました。

ここ2ヶ月PCであらかじめ選曲しておくようにしたので、UPするのも容易になったのが大きいです。今後も続くかどうかわかりませんが、ご了承ください。

『サウンド・オブ・ラテン・アメリカ / 第4週 ラテン禁ジ手ナシ』2010年5月
  1. Seamos Felices / Laura Suárez 
  2. Gente Pobre Niña Solitaria / Laura Suárez
  3. Diamante / DUO ASCAINO - MENTA 
  4. Pedacito De Rio / DUO ASCAINO - MENTA
  5. Febrero 2006 / Gabriel Rivano
  6. I Remember Langenthal / Gabriel Rivano
  7. Lenda Do Caboclo / Gilson Peranzzetta E Mauro Senise
  8. Amparo / Gilson Peranzzetta E Mauro Senise
  9. The Peacocks / Niño Josele

今回は話題のカルロス・アギーレ関連作品2作品と、何かと気になるバンドネオン奏者で、キケ・シネシ参加のガブリエル・リヴァーノの2007年のアルバム。ピアノ~サックス~ハープと品のよいブラジル・インストゥルメンタル。そして最後はハヴィエル・リモン・プロデュースによるフラメンコ・ギタリストのビル・エヴァンス・トリビュート。といった具合です。
blancocielo * 雑記 * 02:22 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

ドア・ジャケ

僕のなかでCDを買う時に惹かれるのは、ドアが写っているジャケット写真です。
ドアジャケのいいものにハズレなし。これを「ドア・ジャケの法則」といいます(笑)。

といってもそんなにたくさんあるわけではないのですが、ちょっとあげてみましょう。

BETO CALETTI / ESQUINAS
過去2度にわたり岡山公演での素晴らしいパフォーマンスをみせてくれたベト・カレッティ。ぼくはこのアルバムを聴いて、ベトの岡山公演を決めたようなもんです。しかしこのドア越しの佇まいがいい雰囲気を醸し出しているじゃあありませんか。ベトの服装も含めて色のバランスがとてもいいですね!もちろん岡山での初の公演ではフライヤーに使わせていただきました。



BOY GE MENDES / NOITES DE MORABEZA 
大西洋上に浮かぶ島カーヴォ・ヴェルデのシンガー・ソングライター、ボイ・ジェ・メンデスの1999年発表の6作目。ポルトガル、ブラジル、セネガル等ヨーロッパ、南米、西アフリカの文化が交錯するこの場所に生れた豊穣な音楽を洗練させ、ソフトな歌声で届けてくれます。このアルバム以降、ソロ・アルバムを発表していないのが残念ですが、最近ではSara Tavaresのアルバムなどで彼の名前をみることができます。白と青を基調にしたドア・ジャケです。

PAULO BRAGA / MUSICA HORA NESSA CALMA
ブラジルのピアニスト、パウロ・ブラガのソロ・ピアノ・アルバムです。ジスモンチに通じるような豊かなブラジルの美しいメロディによる曲と、現代音楽的ともいえるちょっと難解な曲を織り交ぜた作品なのですが、その両者のバランス感覚がとても良いアルバムです。ソフト・フォーカスなのでちょっとわかりにくいですが、これもドア・ジャケということで(笑)。



なんだか三点並べてみただけでも土地柄がでているようです。
blancocielo * - * 15:08 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

流しのCD屋

そうだ!
大事なことを忘れていましたが、現在「流しのCD屋」をはじめております。

実店舗にはまだ及び腰なので、ネット・ショップを現在作成中なのですが、なかなかうまくいきません...。手っ取り早く友人知人、お世話になったお客さんに、直接売って行こう!と思い立ち、日夜流しております(笑)。

といっても路上とかで売れるシロモノでもなく、ひねりの効いた音楽愛好者が集まる場所に出没中。まぁそんな場所も岡山では限られているワケで、現在は色々と大変お世話になっているサウダーヂ・エンタテインメントのショップを中心に出没中です。スタッフに「流しが来た!」と最近は言われるほど、ほんといつもお世話になっております(笑)。いつもありがとう!

ブログに掲載しているものすべてが取り扱えないのが、辛いところなのですが・・・これからもいいとおもったものは紹介していきたいです!

気づいた方もいらっしゃるかと思いますが、ブログのアドレスを変更しております。
blog.moderadomusic.comです。moderado musicは屋号です!
よろしくお願いいたします!



blancocielo * 雑記 * 04:42 * comments(2) * trackbacks(0) * - -

Kyrie Kristmanson / Origin Of Stars (No Format)

GONZALEZのソロ・ピアノ・アルバム、NICOLAS REPAC、Julia Sarr/Patrice Larose、Toto Bona Lokuaなどジャズ、ワールド系を中心に、独特の切り口とパッケージングで楽しませてくれるフランスのレーベルNo Format。ここ数年リリースが少ないなぁと思ってレーベル・サイトをみてみたら...なにやら期待度大の新星の登場です!

カナダの女性シンガー・ソングライター、キリエ・クリストマンソンのファースト・アルバムだそうです。1曲目の"Song X"でグッときた!ビョークのような独特のヴォーカルに、ロックやソウルやフォーク・ミュージックを昇華したシンプルなサウンドなのだけど、曲の随所にかかったリヴァーヴが効いていて、独特の音空間をつくりだしていています。彼女とプロデユース、ミックスをてがけているMark Kristmanson(兄弟?)の存在もきになるところ。

と、日本のオンライン・ショップでCD検索かけてみると、現時点でダウンロードサイトはあるようですが、大手ではまったく引っかかりません…。いったいどうなっているんですかね。よくわからないですが、なんか販売規制でもかかっているんでしょうか?

Kyrie Kristmanson 及びNo Format、うちでも扱いたいアイテムなのですが...なかなか難しいようです...


blancocielo * - * 03:39 * comments(0) * trackbacks(0) * - -
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