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Alejandro Manzoni / Solo Piano アレハンドロ・マンツォーニ ★

アルゼンチン、ブエノスアイレス出身のピアニストAlejandro Manzoni のソロ・ピアノ・アルバム。ときにエドゥアルド・ラゴスのような熱い演奏。時にジスモンチやアギーレ、最近では"ピアニスト"パウロ・ブラガなどのソロ・ピアノにつうじる、力強さとしなやかさをもった演奏。フォルクローレとヨーロッパの音楽を融合した土の薫りとエレガンスが同居した叙情溢れるメロディーが美しい。

Alejandro Manzoni myspase : http://www.myspace.com/alejandromanzoni
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 13:43 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

Silvia Iriondo / Mujeres Argentina シルヴィア・イリオンド★

アルゼンチン・コンテンポラリー・フォルクローレ・シーンの女性ヴォーカリストを語るうえで、リリアーナ・エレーロと双璧をなす存在といってもいい存在、シルヴィア・イエイオンドの新作が届きました。
リリアーナが「動」ならシルヴィアは「静」といった感じでしょうか。それゆえに昨今のアギーレ周辺のシーンにとてもフィットするヴォーカリストだとおもいます。
本作はメルセデス・ソーサが、作曲家のアリエル・ラミレス、詩人フェリックス・ルナとともに1973年に発表した「MUJERES ARGENTINAS(アルヘンティーナの女達)」のカバーアルバム。折りしも昨年メルセデス・ソーサは天に召されてしまいましたが、現代的な息吹を吹き込む事によって、その遺伝子を受け継いでいこうとするシルヴィアの姿勢が伺いとれます。SEなどを効果的にとりいれたとてもシンプルでアコースティックなサウンド。名曲「アルフォンシーナと海」ではこの曲の詩を1938年に命を絶った女流詩人、アルフォンシーナ・ストルニの同年に録音された肉声が冒頭を飾っています。
35分足らずの短いアルバムですが、時空を越えてフォルクローレのミューズが出会ったような素晴らしい作品です。

余談ですがキケ・シネシ、マリオ・グッソ等が参加のシルヴィア・イリオンドの2003年の名作"Tierra que anda" 。ジスモンチのレーベルCARMOから滋味なジャケット差し替えでリリースされていますが(笑)、当時の感触としてアルゼンチン盤のほうが音圧があって良かった印象があります。CARMO盤は比較的入手し易いとは思うのですが、僕はアルゼンチン盤をオススメします!


blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 17:32 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

Tatiana Parra / inteira タチアナ・パーハ ★

サンパウロ出身の女性ヴォーカリスト、タチアナ・パーハのソロ・デヴュー・アルバムです。このアルバム、選曲がなかなかいいです。アンドレ・メーマリ、セルジオ・サントス、イヴァン・リンス、ミルトン・ナシメント、トム・ジョビンの佳曲を彼女の凜とした歌声とアコースティックでコンテンポラリーなアレンジメントで聴かせてくれます。冒頭からどこかアルゼンチン的な薫りがするなぁと思っていたら、アカ・セカ・トリオ、また同グループのピアニストアンドレス・ベエウサエルトがゲストで3曲参加していました。イヴァン・リンスの'Choro Das Águas'ではアカ・セカ・トリオがセンチメンタルな楽曲にコーラスで深みをあたえています。バック・ミュージシャンの演奏もいいですね。不勉強でサックスのテコ・カルドーゾぐらいしか分からないのですが、サンパウロのセッション系ミュージシャンが参加しているのでしょうか?それだけにプロデュース、アレンジメントを手がけているベーシストのマルセロ・マリアーノも気になります。

Tatiana Parra myspace : http://www.myspace.com/tatianaparra
Marcelo mariano myspace : http://www.myspace.com/marcelomariano
taiyo record hp: http://taiyorecord.com/
blancocielo * 音楽:ブラジル * 12:53 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

7月の『ラテン禁ジ手ナシ』

ワールドカップも終わってしまい、一ヶ月近くその「時差ボケ」に悩まされていると梅雨があけ、夏到来。夏らしい曲をと思ったのですが、結構滋味深い選曲となってしまいました。
そういえば南半球は秋冬ですからね、ご容赦ください。

『サウンド・オブ・ラテン・アメリカ / 第4週 ラテン禁ジ手ナシ』2010年7月
FM 79.0 radio momo 毎月第4土曜日14:00‐15:00
FM 82.8 エフエムくらしき 毎月第4日曜日20:00‐21:00
  1. Praia grande / Vinicius Cantuária
  2. Berlin / Vinicius Cantuária
  3. entre la montana y el mar / dario lipovich
  4. cancion para helena en la panza / dario lipovich
  5. Milonga De Los Morenos/ Vitor Ramil
  6. Pé De Espora / Vitor Ramil
  7. Luz Negra / Marco Pereira
  8. Migalhas De Amor / Marco Pereira
  9. La sed / Quique Sinesi
  10. ¿Serás verdad? / Quique Sinesi
  11. Milonga Gris / Carlos Aguirre

(1,2)ヴィニシウス・カントゥアリア好きなんですよね〜。欧米在住のブラジル人シンガー&ソングライターのもつ、独特のサウダーヂ感が堪りません。本作はマルコス・ヴァーリ、ジョアン・ドナート、エリオ・アウベス、そしてブラッド・メルドー等ピアニストが楽曲ごとに参加したNY〜リオ録音新作です。


(3,4)先日紹介したアルゼンチン・オルタナティヴ・フォーク・シンガー&ソングライター、ダリオ・リポヴィッチのアルバムから2曲紹介。アルバムのなかでは比較的ノリのある'entre la montana y el mar 'とアルバム全体に漂うドリーミーでフォーキーな'cancion para helena en la panza '
を紹介。



(5,6)昨年マルコス・スザーノとの来日公演が好評のブラジルのシンガー&ソングライター、ヴィクトウ・ハミウの新作。この二人の共通点、僕のなかでは日本屈指のドラマーでOKI DUB AINU BANDのメンバーでもある沼澤尚さんです。沼澤さんはブラジル音楽にとても詳しく、初めてお会いした時ヴィクト・ハミの旧作をオトナ買いしていったのが今も懐かしい思い出です。本作は二人の詩人に曲をつけたブラジル〜アルゼンチンの音楽が穏やかに溶け合った滋味深いアルバム。カエターノ・ヴェローゾとの共演曲'Milonga De Los Morenos'も収録。

(7,8)先日梅雨も明け、こどもたちは夏休み、ということでオトナのぼくにはこの季節にぴったり、まったり、サウダーヂなマルコ・ペレイラのギターで一休み...





(9,10)マルコ・ペレイラにつづき「ナツの南米ギター小特集」ということで、キケ・シネシの"Danza Sin Fin"から2曲。
2曲目の'¿Serás verdad?'はカルロス・アギーレとのデュオなのですが、ギターとピアノ、ふたりの対話がほんとに美しい曲です。




(11)キケ・シネシで複線をはって最後はカルロス・アギーレのソロ・ピアノ・アルバム"Caminos"から'Milonga Gris'でお別れです。誠に申し訳ございませんが、8月放送分でもかけます!そして9月放送分はこのひとしかかけないつもりです!!
ついに積年の想いが実りました(涙)!!!!!!

blancocielo * - * 06:32 * comments(2) * trackbacks(0) * - -

Espen Eriksen Trio / You Had Me At Goodbye エスペン・エリクセン★

ブッゲ・ブッセルトフト等とも親交のあるノルウェイのピアニストEspen Eriksen のファースト・リーダー・アルバム。彼のペンによる穏やかでメロディアスな楽曲が並んだ好作です。
ノルウェイのrunegrammofonというと、エレクトロニカ〜ジャズ系の、しかもアヴァンギャルドなイメージがつきまとっていたのですが、本作は一般のジャズ・ファンにもオススメできるヨーロピアン・ピアノ・トリオです。
Espen Eriksen(p), Lars Tormod Jenset(b), Andreas Bye(ds)

Espen Eriksen myspace : http://www.myspace.com/espeneriksen
runegrammofon hp : http://www.runegrammofon.com/
blancocielo * 音楽:ジャズ * 12:38 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

Darío Lipovich / Mirar ダリオ・リポヴィッチ★

florencia ruiz、Gabi La Malfaなど、その歌声やシンプルなアコースティックなサウンドから、とてもパーソナルでドリーミーな響きを醸しだす個性的な土壌をもったアルゼンチン・オルタナティヴ・フォーク・シーンから、男性シンガー&ソング・ライター、Darío Lipovichの登場です。これまで舞台音楽や短編アニメの音楽にたずさわってきたそう。本作は過去5年の間につくった楽曲を収録。ギターの弾き語りに、木管楽器や弦楽器などのアンサンブルも交えた編成。時に前衛的な音も飛び込んでくる曲もあるののですが、とてもシンプルでドリーミーなフォーク・サウンドに仕上げていてジャケットの印象がぴったり。ゲストのソフィア・エスカルドとのデュオなかなかいいですねぇ。

blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 18:33 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

ECM catalog

2009年に40周年を迎えたマンフレート・アイヒャー主催によるドイツのレーベルECM
ECM=ジャズという認識が多いとおもいますが、現在はヨーロッパでも高く評価されているクラシック・ラインECM NEW SERIESから、アジアから北欧、南米の音楽までを網羅し、しかも一貫したサウンド・クオリティとパッケージングで、常にリスナーの音楽地図を大きく変えて行ってくれるレーベルです。
DISCTRANSで働きはじめた頃から、その違いの分かる諸先輩方のご指導を受け(笑)、気づいたらECM全タイトルの10の1足らずのCDをもっている始末(まだまだひょっこっす)...そんなこんなで2008年「もっとECMとその周辺の音楽の情報交換の場があればなぁ」と想い、城下公会堂のご好意で、夜の大人の音楽の寄り合い『ECMエー・ツェー・エム・ナハト(仮)』を細々と不定期に開催(後にDTNへ、現在は休止中)してみたり...あのECMコーナーがなかったらこんなことにはなっていなかったなぁ(笑)。
そしてTRANS時代のお客様とのご縁から、今回の執筆を担当されている方とお会いする機会を得、数年前からこの日本独自編集によるカタログのことを聞いていて、本当に楽しみにしていました!

ECM catalog(発行 東京キララ社/発売 河出書房新社) 
編著 稲岡邦彌 
執筆 相原 穣/原田正夫/堀内宏公/今村健一/大村幸則/岡島豊樹/須藤伸義/多田雅範/横井一江/悠 雅彦 
 ECM/JAPOの2009年までののすべてのCD/LP/EP/DVDを、詳細なデータ日本語解説付きで網羅した世界初の完全カタログ
LP/CDのジャケ違いまでもカラーで190ページちかく紹介するという懲りよう!昨年Lars Mueller編集によるドイツ語英語版カタログが出版されましたが、それ以上!こんなカタログをつくれるのは日本だからできるんじゃないかと思ってしまいます。
なにげにページをめくっているだけで、未知の気になるアルバムがいくつもいくつもでてきて、それはもう購入欲をそそること必至(笑)。表紙もよくあるレコード紹介本とは違うスピリットを感じさせます。
現在入手困難なレコードなどの資料の収集や、本業の仕事の合間を縫っての編集作業など出版に至るまでのご苦労も、何度か耳にしていただけに、なんだかちょっと感動です。
実はECM、まだこのブログでは一枚も取り上げていないですが、ほんと取り上げたい作品がいっぱいあります。今後はこのカタログを片手に、ECMの作品もUPしていきたいですね。


blancocielo * 書籍 * 11:38 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

OKI DUB AINU BAND オキ・ダブ・アイヌ・バンド

OKI DUB AINU BANDはなにかと思い入れのあるバンドです。2007年1月、まだファーストアルバム『OKI DUB AINU BAND』をリリースしたばかりのバンドに、たくさんのお客さんに来ていただいたことは、僕等のなかではほんと奇跡でした。以後岡山でのライヴはなかなか叶いませんが、なんだかんだで年に一度は近圏でのライヴを観にいっています。
昨年末ライヴでOKIさんにお会いしたとき、「来年の春ごろにアルバムを出したいんだよね〜」とおっしゃってましたが、ついに約4年ぶりとなるアルバムがリリースになりました!

OKI DUB AINU BAND / Sakhalin Rock ★
今年のはじめOKIさんはサハリンへトンコリの源流をたどる旅へでて、想像以上にインスピレーションをうけたという本作。タイトルは「サハリン・ロック」!そのサウンドは、トンコリを武器にアフリカ〜ブラジル音楽(マルコス・スザーノが参加!)から、レゲエ〜ブルース〜ジャズまで、多彩なジャンルをダブ・バンド・サウンドで飲み込んだ、シンプルでいて強靭な越境サウンド!その源流は、開放へとむかう道筋だった!?
これはますますライヴが楽しみになってきました!

OKI DUB AINU BAND official : http://www.tonkori.com/
blancocielo * - * 09:38 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

Paolo Conte / REVERIES パオロ・コンテ

ベンチの端に座って睨みを効かすあやしい男。イタリアのシンガー&ソング・ライター、ピアニスト、画家、弁護士などの肩書きもつイタリア人、パオロ・コンテ。63歳。
イタリア本国ではすでに何枚もアルバムを発表。本作は2003年NONESUCHより発売されたアメリカ・リリース2作目となるアルバムです。ジャズ、タンゴ、スカ、レゲエ、ジプシー&キャヴァレー・ミュージックなど、シアトリカルなサウンドをバックに、トム・ウェイツ級のしゃがれてドシッとしたヴォーカルが、虚と実が交錯する場末のなかの雄々しさと、哀愁を感じさせる激渋な一枚。
本作に収録の'Chiamami Adesso'はJene Birkinのアルバム"Rendez Vous"にパオロとデュオで収録されています。
blancocielo * 音楽:ヨーロッパ * 05:18 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

QUIQUE SINESI / danza sin fin キケ・シネシ★

以前「僕の手元にありません...」と言ってたキケ・シネシのアルバムが入荷しました!

QUIQUE SINESI / danza sin fin
EPSA musicより 'coleccion guitarras del mundo'シリーズとして98年発表された作品。marcelo mogilefskiとのデュオ "Soltando Amarras"と同年に発表されたということになります。シネシの7弦ギター・ソロをメインに(チャランゴ、ピッコロ・ギターも独奏)、カルロス・アギーレ(piano&vo;1、12)、ファン・ファルー(guitar;4、9)、グスタヴォ・パグリア(bandoneon;7)がゲスト参加。ソロ、デュオなど、他のアルバムなどでも演奏している曲もあります。アギーレとのデュオによる'¿Serás verdad?'なんて堪らなくいいいですね。
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 15:42 * comments(2) * trackbacks(0) * - -
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