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モデラードな2011年ベスト・アルバム & more






























今年もあと数時間ですね。みなさまいかがおすごしでしょうか。今年のmoderado musicのベスト&ベスト・セラー・アルバムと、企画させていただいたライヴ関連を中心に、順不動でピックアップしました。ジャケットをクリックすると関連記事にジャンプします。来年もmoderado musicをよろしくお願いいたします!それではよいお年を!

blancocielo * 雑記 * 21:00 * - * - * - -

Avishai Cohen / Seven Seas

今年の秋、東京に行った際にお世話になったBar Musicで流れていて店長の中村さんに「これなんですか?」と思わず訊いたアルバムです。
Avishai Cohen というと00年代から頭角を現してきたイスラエル出身のコンテンポラリー・ジャズ系ベーシストとしての印象があるだけで、アルバムを購入するまでに至ったことはなかったのですが、この作品、なんだか一皮剥けた気がします。
この高揚感とともに胸のすくようなサウンドは、ジャズという括りだけでは捉えきれないものがあります。なんだかぼくにはジャズ〜ワールドミュージックを越え10年代のロックのようにも聴こえてきます。
ピアノ、パーカッション、ウード、さらにはヴォーカル(ヘブライ語?)を自国のミュージシャンで固め、そのルーツ・ミュージックを意識しつつも、コンテンポラリーなモードを損なっていません。また北欧系ミュージシャンによるブラス・アンサンブルが独特のコントラストをみせているのもいいですね。民族音楽をとりいれると良かれ悪しかれ土臭くなりがちですが、このあたりのバランス感覚がとてもいい。幅広い層に聴いてほしいアルバムです。
同じベーシストのOmar Avitalや本作にも参加のShai Maestro等イスラエル系のジャズ・ミュージシャン、やはり目が離せないですね。
blancocielo * 音楽:ジャズ * 05:45 * - * - * - -

tomoyoshi date / otoha ★

 新印象派エクスペリメンタル、アンビエント、ドローン。それはまるでスーラの点描画のように聴こえだしました。電子音、フィールド・レコーディング、ピアノ...その音ひと粒ひと粒が、こころのカンバスに描かれて、ぼんやりとした景色をつくっていきます。
今年12Kより発表されたアルバム"shizuku"が僕の中で鮮烈な記憶を残したユニットilluha。そのメンバーである伊達 伯欣による2ndソロ・アルバムが、なんと注目のOwn Recordsからリリース。
なんでも彼の「奥さんの妊娠を知った日から赤ちゃんが誕生する前日までの間に制作された」という作品だそうです。
ひょっとしたらおなかの子供たちも、こんな点描をきいて、そとのせかいを描いてみているのかも。
blancocielo * Experimental * 02:51 * - * - * - -

Anoushka Shankar / Traveller

ノラ・ジョーンズ(義姉)とともにラヴィ・シャンカールを父にもつロンドン生まれの女性シタール奏者Anoushka Shankar。本作はスペインのJavier Limonがプロデュース。インド音楽とフラメンコの融合。これまでもインドやパキスタンの音楽とフラメンコが融合した音楽はめずらしいものではなく、インド北部からイベリア半島へいたる歴史的なひとの流れと音楽の変遷は、彼等のテーマになってもなんら不思議なことではありません。本作はお互いが持っている伝統とコンテンポラリーでポップな感覚が熱く融合。 フラメンコのギターパートを事も無げにシタールで演奏するAnoushkaやはりラヴィの娘、超絶です。 スペインからはBuika, Sandra Carrasco等Casa Limonの面々やPepe Habichuela等が参加。
Anoushka Shankar hp: http://www.anoushkashankar.com/
blancocielo * - * 07:08 * - * - * - -

Nobie / PRIMARY ★

先月の城下公会堂でのNobieのライヴはとても新鮮なライヴでした。Nobie ヴォーカル、伊藤志宏のピアノ&キーボード、小森耕造のドラムスという編成。ジャズ〜ブラジリアンなテイストだけれど、決してコンサヴァティヴなものではなくって、もっと自由な雰囲気を湛えていて、たとえるならGretchen Parlatoの作品に出会ったときのあの新鮮な感覚に似ていました。彼女の伸びやかなスキャットがなんだか自由度があって、それが曲にも反映されているのかもしれません。
本作にはなんとトニーニョ・オルタが参加。彼が参加した冒頭曲"Shinkansen"なんて、JRのCMにでもつかわれてもいいほどキャッチーなチューン。ビートルズの"Blackbird"、マイケルの"Human Nature "、ミルトンの"Tarde"等ポップソングのカヴァーに加え、日本語によるオリジナル曲も秀逸。今後が楽しみなヴォーカリストのひとりです。
blancocielo * 音楽:日本 * 05:36 * - * - * - -
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