<< August 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

MINGUI INGARAMO / PATAGONIA ★

「インガラモ」という言葉で「インガラモ兄弟」を思いだすひとはそうはいないと思います。以前紹介したMELOPEA DISCOSの企画盤"UN CAMINO DE SABIDURIA" に参加し、当時国内オビ付輸入盤で発売されていたため、日本語で「インガラモ兄弟」と書かれ、それがとても強烈なインパクトを残していたのでした(笑)。そして先月末の東京出張の際、取引先でINGARAMOという言葉をみつけたとき、久しぶりにお宝を見つけたときの興奮を覚えました。その兄弟のひとりピアニストのMINGUI INGARAMOがなんとアルバムを発表していたのです!アグスティン・ペレイラ・ルセーナのまろやかさ。アギーレのメランコリックなピアニズム。アルゼンチン独特のフュージョン&プログレッシヴ感。そしてこのギリギリのイナタイシンセ遣い...たまりません。
しかしMELOPEA DISCOS、まだまだ「お宝」が眠っていそうな気がしてなりません。このレーベルにはアルゼンチン・ミュージック・シーンのもつ得意なエッセンスが色濃く現れているとおもうのですが、どうも玄人好みのようです。
MINGUI INGARAMO/PATAGONIA myspace: http://www.myspace.com/luminosarecords
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 16:36 * - * - * - -

JUAN STEWART / El silencio de las cosas

90年代後半からJaime Sin Tierraというバンドでベース&キーボードで活躍し、2002年にソロとしてデヴュー。近年ポスト・ロック的な色合いをみせた2007年作"Oui!"、そして2008年の静かなる名作ピアノ・アルバム"Los días"等、所謂「アルゼンチン音響派」以降の、アルゼンチン・ポスト・ロック系ミュージシャンとして注目の人物JUAN STEWART
今回紹介するのは、2005年2ndアルバム"El silencio de las cosas"。JUAN STEWARTによるキーボードにエレクトリック・ギター、ドラム、カリンバ等が加わった、心地の良い「田園系」アンビエント〜エレクトロニカ。映画のサウンドトラックのような彼自身の手によるジャケット写真もイメージを喚起させてくれていいですね。
エレクトロニカ、ポスト・ロック等を通過したそのサウンドは、以前取り上げたULISES CONTIfederico durand 等ポストロック〜エクスペリメンタル系のアルゼンチンのミュージシャンに似た、無国籍な同時代性を感じさせてくれます。
JUAN STEWART myspace: http://www.myspace.com/juanstewart
JUAN STEWART / El silencio de las cosas:  http://www.estamosfelices.com.ar/discos/ef004/ 
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 04:53 * - * - * - -

Cecilia Zabala / Presente Infinito ★

 アルゼンチンの女性シンガー&ソングライター、ギタリスト、セシリア・ザバラのサード・アルバム。これがなんだか新鮮なんです。
ギター、パーカッション、リード、ベースといった「ピアノ・レス」な編成もなんだかミソですねぇ。どことなくウーゴ・ファトルーゾ的な歌いまわしや、英語詩など、アンサンブルによる至極ポップな曲と、親指ピアノや、ミュージックソウ、フルートなどで音数を減らしたシンプルななかにもちょっとヒネリを加えた曲、それぞれがバランスよく並びます。そこにケレン味のない素直な歌い口のセシリア・ザバラの歌が、とても風通し良く聴こえてきます。
しかしここでもマリオ・グッソのこの存在感。このリズムとタイム感が、またアルゼンチンになんだか新しい風を吹かしているような気がしてなりませんね。これは。
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 04:10 * - * - * - -

Ricardo Capellano / Hipótesis Tango ★

 90年代のMELOPEAからの諸作が昨年の個人的な大発見だった「アルゼンチンの孤高のギタリスト」といった風情が似合う男、Ricardo Capellanoの2010年のギターソロ・アルバム。「タンゴ仮説」というタイトルとは裏腹に、タンゴの雰囲気はまったく感じられません。そして難解。ですが、なんだかココロの隅にひっかかり、なんども聴きかえしてしまいます。なんだろうなぁこのマ、キレ、コク...オトコギ。キケ・シネシがblancoならば、この男はnegro。暗闇のなか、研ぎ澄ます刀、フォークロア。
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 03:17 * - * - * - -

La Máquina Cinemática / Música para pantallas vacías ★

アルゼンチンのピアニスト&コンポーザー、Exequiel Mantega によるプロジェクトLa Máquina Cinemática (日本語で「映写機」だそうです)。ピアノ、クラリネット、フルート、オーボエ、バイオリン、チェロ、ギター、ベース、ドラムという編成でのアンサンブル。メロディ&アレンジメントはこのプロジェクト名からも窺えるとおり映画音楽的でドラマチック。アルゼンチン的なエッセンスも随所に散りばめられていますが、あからさまに感じることはありません。むしろ"Amigos"や"Intrusos"にみられるような楽曲からは、ポスト・ロック&クラシカルな影響が窺えます。でも欧米のそれらがもつ「ストイックで温度の低い感じ」はなく、とてもおおらか。ひょっとしたら南米らしさはそこにあるのかもしれません。Exequiel Mantega は1983年生まれ。アルゼンチンからまた新たな才能の登場です。
La Máquina Cinemática myspace: http://www.myspace.com/exequielmantega
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 04:22 * - * - * - -

Tatiana Parra & Andrés Beeuwsaert / Aqui ★

 ブラジルとアルゼンチンの10年代の架け橋となるアルバムが届きました。昨年素敵なソロ・アルバム"Inteira"を発表したブラジルはサンパウロの女性ヴォーカリストTatiana Parra 、そしてAca Seca Trioのピアニストで、2009年にはソロ・アルバム"Dos Rios"を発表、また前述の彼女のアルバムにも参加しているAndrés Beeuwsaert。このふたりのデュオを軸にフルート、チェロ、ギターが楽曲ごとに加わった、シンプルで飾り気のない、とても清楚な作品です。Beeuwsaert のオリジナル曲とChaplin"Luzes da Ribalta(Limelight)"、Dori Caymmi"Estrela da Terra"、Pixinguinha"CARINHOSO"等スタンダード曲と、ブラジルとアルゼンチンのこれからのスタンダードとなるであろう作曲家André Mehmari "Vento Bom"、Carlos Aguirre"Milonga Gris"等ツボを押さえた選曲全13曲。Beeuwsaert のエレガントで情感溢れるピアノにParraの清らかなスキャット&ヴォーカルがすっと体に溶け込んでいきます。
Tatiana Parra & Andrés Beeuwsaert / Aqui hp: http://aqui.bandcamp.com/
Tatiana Parra hp: www.tatianaparra.com.br 
Andrés Beeuwsaert myspace: http://www.myspace.com/andresbeeuwsaert
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 06:41 * - * - * - -

Florencia Ruiz / Luz de la noche ★

 まるでモノクロームの世界から、総天然色の世界へ!
Florencia Ruizの新作。これはぼくのなかでちょっとした衝撃作!
いままでの彼女の作品の僕の印象は、とてもプライベートな、どちらかというと内的世界を写したサウンド・イメージでした。それが本作では一気に外の世界へ飛び出していったような「抜けた」感じ。
ストリングス&ブラス、ドラムス&パーカッション、楽器の一音々々がカラフルに重なり合い、Florenciaの無垢な歌声が駆け抜けていく!蛹から蝶へ!
Carlos Villavicencioという人物がプロデュース&アレンジメントをてがけているのですが、とてもすばらしい仕事っぷり!サルヴァドール・ダリのような顔立ちのこの人物、残念ながら存じ上げません。いったい何者!? 彼女のその美しい羽で、一気に大空に羽ばたかせちゃいましたね。
参加ミュージシャンもJuan Quintero(g&vo)、ウルグアイからはHugo Fattoruso (key)、ブラジルはJaques Morelenbaum(vc)、日本からは会田桃子(vln)等が参加、すばらしいサポートをみせています。
ぼくのなかで、アルゼンチン・ミュージックの風穴が空いた、今年上半期重要作かも。

PaPiTa Musica さんによる、
Florencia Ruiz日本語特設ページは必見!: http://tanimon.com.ar/flor.html

この人も気になる!
Carlos Villavicencio myspace: http://www.myspace.com/carlosvillavicencio
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 03:07 * - * - * - -

Rolo Rossi / Fogo ★

続いてもShagrada Medraから。Rolo Rossiなるピアニストのソロ・アルバムです。"SERIE PIANO 1a. EDICION"となっているので、ソロ・ピアノ・シリーズのひとつとなるのでしょうか。本作は2009年に録音された作品。アギーレのソロとはまた違った、どこかヨーロピアンな薫りが漂います。けれどアギーレもそうでしたが、録音が堅くならず、でしゃばることもなく、なんとも素朴な音です。Javier Albinもそうでしたが、こちらも淡々とした佇まい。しとしと振る雨、紫陽花...季節がらのせいでしょうね(笑)。
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 17:29 * - * - * - -

Javier Albin / Las Mañanas El Sol Nuestra Casa ★

カルロス・アギーレのShagrada Medraより、Sebastian Macchiとも親交のあるというピアニストJavier Albin のアルバムです。チェロやギター、クラリネット、女性スキャットを加えたアンサンブルからデュオ、ソロまで、淡々とどことなくセンチメンタルに綴ったオリジナル曲中心の楽曲がならびます。一曲アギーレの"La Espera"をカヴァー、アギーレもそうなんですが、このこまやかな"水の音"や"シンセ遣い"がとてもいいですね。この季節にぴったりかもしれません。
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 16:50 * - * - * - -

Liliana Herrero / ESTE TIEMPO ★

 リリアナ・エレーロの約3年ぶりとなるアルバムが届きました。本作はベースにAriel Naón、パーカッションにMario Gusso、リード奏者にMartín Pantyrer、ギターにPedro Rossiを起用。
Carlos Aguirre、Diego Schissi、Juan Falú、Luis Alberto Spinetta、Hugo Fattoruso、Ruben Rada等、現代アルゼンチン、ウルグアイのポップスからジャズ、コンテンポラリー・フォルクローレを代表するミュージシャンの佳曲をカヴァー。
毎度のことながら、そのミュージシャンの起用、選曲&深いコクに彩られたアレンジメントの妙。それらすべてを彼女の圧倒的な「うた声」でモノにしてしまっています。
Liliana Herrero hp: http://www.lilianaherrero.com.ar/

1. TU NOMBRE Y EL MIO (Lisandro Aristimuño)
2. ANTIGUO BARRACON (Ramón Ayala)
3. NUEVA (Hugo Fattoruso)
4. BAGUALERITA (Luis Alberto Spinetta)
5. ABC (Edú Lombardo)
6. SE ME VA LA VOZ (Guillermo Klein)
7. FADA (Juan Falú)
8. DULZURA DISTANTE (Fernando Cabrera)
9. A PURO FIERRO (Juan Falú)
10. UN PUNTO SOLO EN EL MUNDO (Diego Schissi)
11. LAUREL (Juan Falú y Jorge Marziali)
12. TEMA DEL HOMBRE SOLO (Jaime Roos)
13. AUSTRAL (Ruben Rada)
14. SUEÑO DE ARENA (Carlos Aguirre)
blancocielo * 音楽:アルゼンチン * 07:19 * - * - * - -
このページの先頭へ